仕事との向き合い方

会社でのラジオ体操と朝礼は無駄かもしれない―年間10日間の損失?

こんにちは、Tauです。

・あなたの会社では、毎朝、朝礼とラジオ体操を実施していますか?
・そんな朝礼とラジオ体操について、実は無駄だと感じていませんか?

個人的に、朝礼とラジオ体操は無駄なんじゃないかと思っています。

その辺りのことについて、今回は書いていこうと思います。

結論

先に本記事の結論を書いておきます。

■ラジオ体操と朝礼による損失
  年間10日間 ※当ブログ推定

どうでしょうか?想像以上の損失で驚きませんか?

では、どのようにして試算していったのか、以下で説明していきます。

ラジオ体操について

ラジオ体操とは


現在、一般的にラジオ体操と呼ばれているものは「ラジオ体操第1」だと思います。これは、1951年に制定され、1951年5月6日より放送開始された「ラジオ体操第1(3代目)」なのだそうです。

以下、引用です

ラジオ体操第1(3代目)
・作曲:服部正
・二長調
・「老若男女を問わず誰でもできることにポイントを置いた体操」である。小学校から工場などの職場まで広く使われており、一般的にはラジオ体操といえば第1のことを指すことが多い。

出典元:Wikipedia

確かに、僕も小学校の頃から慣れ親しみました。ラジオ体操は、運動会やスイミングスクール、あるいは夏休みに近所の公園で毎朝ラジオ体操を実施していたので、そういった所で身についたのだと思います。

日本で幼少期から育った人なら、目を瞑ってでもできる準備運動という点で、会社の準備体操とし採用率が高いのも頷けます。

ラジオ体操を実施している会社の割合

「神奈川県立保健福祉大学 健康サポート研究会による全国建設業・運輸業関係企業におけるラジオ体操の普及状況調査」というレポートを見つけました。平成25年3月に作成されたものです。少し古いかもしれませんが、こちらを見ていきたいと思います。

(注意)
レポートのタイトルにある通り、建設業・運輸業関係企業に限定した調査のようです。僕の印象でも、建設業・運輸業では朝はラジオ体操を実施しているイメージが強いですから、業種全体の平均よりは若干高い傾向かもしれません。

このレポートによりますと、ラジオ体操の実施率は以下の通りのようです。

以下、引用です

ラジオ体操実施状況
 社内全体で実施している:32.8%
 実施している部署がある:22.4%
 イベント時にのみ実施している:1.7%
 他の体操をしている:5.5%
 体操は実施していない:35.2%

出典元:全国建設業・運輸業関係企業におけるラジオ体操の普及状況調査

※複数回答可につき、合計100%を超えています

何らかの体操を取り入れている企業は、「社内全体で実施している:32.8%」「実施している部署がある:22.4%」「他の体操をしている:5.5%」を合わせた60.7%、つまり全体の6割強となっているようです。

要点まとめ

企業全体の6割強が、何らかの準備体操を採用している

ラジオ体操の効果

同じレポートの後半に、ラジオ体操の効果に関するアンケート結果が記載されていました。が、「健康を維持し・増進できた」といったような健康面に関する回答のみで、生産性に関する結果は見られませんでした。アンケートの趣旨が、健康面に焦点を当てていたためと思われます。

とは言え、ラジオ体操が業務面の効率アップに寄与するかというと、それほど効果はないのではないかと思います。

総務省統計局の平成20年の調査 4−3通勤時間の状況によりますと通勤時間は全国平均で27.8分のようです。会社員が30分かけて通勤してきていて、働く準備が整っていないなんてことは無いと思います。スポーツ選手なら準備運動は必須でしょうけれど。

要点まとめ

・会社員の平均通勤時間は27.8分
・30分かけて通勤してきて働く準備が整っていないなんてことは無いのでは?
  ※スポーツ選手は別です

ラジオ体操の所要時間

NHKのラジオ体操の時間を計測してみました所、3分15秒くらいでした。たかが3分15秒でしょうけれど、1ヶ月20日間分で考えると1時間5分、12ヶ月で13時間を費やしていることになります。13時間を日数(8時間)に換算すると、年間1.625日です。

要点まとめ

・ラジオ体操の所要時間は3分15秒
・ラジオ体操体操を取り入れている企業は、年間1.625日分の時間を費やしている
・ラジオ体操に毎日時間を費やすのは勿体ないのでは?

朝礼について

朝礼の目的


朝礼の目的を強引に2つにまとめてみます。

朝礼の目的
(1)業務の目標・作業・注意点を共有
(2)チームづくり(リーダー、コミュニケーション、育成)

不足があるかもしれませんが、こんなところかと思います。

業務の目標・作業・注意点を共有を噛み砕くと────
現在のこのチームの目標は〇〇で、当日の各個人あるいはチームの作業は〇〇で、全体としては〇〇という点に注意してほしい、ということをメンバーで共有する。

チームづくりを噛み砕くと────
朝礼の際にリーダーが全体の目標について話したり、リーダーから各個人への指示を通してリーダーとしての素養を醸成していく。あるいは各個人が当日の作業内容を周囲に話し、コミュニケーションを図る。若手にとっては、その場で話すということで育成につなげていく。

要点まとめ

朝礼の目的
(1)業務の目標・作業・注意点を共有
(2)チームづくり(リーダー、コミュニケーション、育成)

朝礼の問題点

業務の目標・作業・注意点を共有するために、口頭で話すだけで十分か疑問が残ります。一方的に伝えた気になって伝わっていなかった、なんてことで事故が起こっては意味がありませんよね。

情報は見える化していった方が正しく伝わります。メールで共有しても良いですし、見えやすい位置に印刷物を掲示しても良いと思います。いずれにしても、口頭で済ませるのではあまり意味がありません。

それから、チームづくりは朝礼になど頼らず、業務の中で醸成していった方が良いと思います。朝礼以外でコミュニケーションを取りづらい場合には、その状態こそが問題でしょう。新人の育成に関しても、狭いチームの中で発信力をつけても、いざという時にチームの外に発信することができないと思います。

要点まとめ

・朝礼に頼っても意味がない
・業務の目標・作業・注意点は見える化して共有すべき
・チームづくりは実践の中でこそ身につく

朝礼の所要時間

調査データを見つける事ができませんでした。いくつかのHPを参照させて頂いて、大体10〜20分程度なのではないかと思います。

1ヶ月20日間分で考えると5時間、12ヶ月で60時間を費やしていることになります。60時間を日数(8時間)に換算すると、年間7.5日です。

要点まとめ

・朝礼の所要時間15分
・朝礼を取り入れている企業は、年間7.5日分の時間を費やしている
・朝礼に毎日時間を費やすのは勿体ないのでは?

ラジオ体操と朝礼による損失


ラジオ体操と朝礼による損失をまとめます。

まず、ラジオ体操をするにしても、朝礼をするにしても、それなりにスペースが必要になると思います。したがって、実施後、即座に業務開始できるケースはなかなかないのではないかと思います。その辺りを考慮しまして、ラジオ体操と朝礼を実施した場合、所用時間は20分になると仮定します。

・ラジオ体操の所要時間3分15秒
・朝礼の所要時間15分
・実際には、その他移動時間等の加味が必要
・ラジオ体操+朝礼の所要時間20分と仮定

1ヶ月20日間分で考えると6時間40分、12ヶ月で80時間を費やしていることになります。80時間を日数(8時間)に換算すると、年間10日です。とんでもない損失ですね。計算が間違っていないか心配です。

要点まとめ

ラジオ体操と朝礼の損失
・1日あたり20分程度
・1ヶ月あたり6時間40分程度(400分)
・1年間あたり10日間程度(80時間=4,800分)

まとめ

というわけで、ラジオ体操と朝礼が勿体ないという観点で記事を書いてきました。オーバーかもしれませんが、年間10日程費やしていると推定します。それだけの時間を費やしても回収できるだけの効果が出ているのでしょうか。

まぁ、平社員が異議を唱えたところで会社は変わりませんから、会社の方針に流されるしかないんですけどね。

明日からも頑張っていきましょう。